文明のテックツリー

光学・物理

シート偏光子(ランドのH膜の前身)

針状結晶を一方向に並べたフィルムで、大面積の偏光板を安価に作った(1929年特許、ポラロイド社1937)。結晶偏光子では不可能だった液晶表示の偏光板の前提。先行にヘラパス結晶(1852)。

偏光子は、特定の向きに振動する光だけを通す部品である。それまでの代表はニコルプリズムのような方解石の結晶で、大きな透明結晶が必要なうえ加工も難しく、小さなものしか作れなかった。ランドは、ヘラパスが1852年に見つけた針状の微結晶(ヨウ素キニーネ硫酸塩)が偏光性を持つ点に着目し、微結晶を一方向にそろえて透明なフィルムに封じた。これで、結晶一個の大きさに縛られない大きな偏光板を安く作れるようになった。

ランドは1932年ごろから事業化を進め、1937年にポラロイド社を設立した。サングラスやカメラ用のフィルターに使われ、その後は延伸したポリビニルアルコールにヨウ素を吸わせたH膜(1938年ごろ)に置き換わった。液晶表示は、液晶層を二枚の偏光板で挟んで光を制御するので、広い面積を安く作れる偏光板がなければ成り立たなかった。

年
1929年
人物・組織
エドウィン・ランド
場所
ケンブリッジ(米マサチューセッツ)
地域
北アメリカ
分野
光学・物理 / 映像・ディスプレイ
時代
20世紀

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42件の発明・発見が土台にある
最も古いもの:打製石器(オルドワン石器)(約290万年前)

2件の発明・発見がこれを土台にしている

22段の系譜をさかのぼれる
ルーツをたどる

ルーツをたどる

「技術的な土台」の線だけを古い方へたどったとき、最も長くつながる系譜です。打製石器(オルドワン石器)から22段でシート偏光子(ランドのH膜の前身)に至ります。

  1. 約290万年前打製石器(オルドワン石器)
  2. 約170万年前握斧(ハンドアックス)
  3. 約30万年前ルヴァロワ技法
  4. 約5万年前石刃技法
  5. 約2万年前細石器
  6. 約1万2千年前鎌
  7. 前9500年頃農耕(小麦・大麦の栽培)
  8. 前5000年頃灌漑農業
  9. 前2000年頃測量幾何学
  10. 前580年頃演繹的証明の始まり
  11. 前500年頃ピタゴラスの定理
  12. 前450年頃無理数の発見
  13. 前370年頃取り尽くし法
  14. 前300年頃『原論』(公理的幾何学)
  15. 前300年頃エウクレイデス『光学』(視線の幾何学)
  16. 160年頃プトレマイオス『光学』(屈折の測定)
  17. 1021年光学(『光学の書』)
  18. 1621年屈折の法則
  19. 1669年複屈折の発見(バルトリン)
  20. 1690年光の波動説(ホイヘンスの原理)
  21. 1808年偏光の発見
  22. 1828年ニコルプリズム(偏光子)
  23. 1929年シート偏光子(ランドのH膜の前身)

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技術的な土台2件

これがなければ成り立たなかった技術・知識。

これを土台にしたもの1件

この発明・発見を技術的な前提としているもの。

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