機械・動力・輸送
張思訓の太平渾儀
水の代わりに水銀を水輪の動力に使い、冬の凍結を避けた天文時計(976年設計、完成は977〜979年で)。蘇頌の水運儀象台の直接の前身。
水を動力にする天文時計には、冬に水が凍って止まるという弱点があった。張思訓は、水の代わりに水銀を水輪の受け皿に注いで回す方式を採った。水銀は零下40度近くまで凍らないため、寒い季節の開封でも動かせる。ただし水銀は水より約13倍重く、毒性もあるので、輪の強度や取り扱いには水とは別の工夫が要ったはずである。
水輪の回転を、歯車を通して渾天儀や時を告げる仕掛けへ伝える点は、先行する一行・梁令瓚の水運渾天儀の考え方を引き継いでいる。名の太平は、当時の年号である太平興国に由来するとされる。のちに蘇頌が水運儀象台をつくる際、この装置の仕組みが参考にされたと伝えられ、宋代の天文時計の流れをつなぐ位置にある。
- 年
- 979年
- 人物・組織
- 張思訓
- 場所
- 開封(北宋)
- 地域
- 東アジア
- 分野
- 機械・動力・輸送 / 時計・からくり
- 時代
- 中世
直接のつながり
技術的な土台 きっかけ・需要
ルーツをたどる
「技術的な土台」の線だけを古い方へたどったとき、最も長くつながる系譜です。打製石器(オルドワン石器)から12段で張思訓の太平渾儀に至ります。
- 約290万年前打製石器(オルドワン石器)
- 約170万年前握斧(ハンドアックス)
- 約30万年前ルヴァロワ技法
- 約5万年前石刃技法
- 約2万年前細石器
- 約1万2千年前鎌
- 前9500年頃農耕(小麦・大麦の栽培)
- 前5000年頃灌漑農業
- 前2000年頃測量幾何学
- 前255年頃渾天儀(アーミラリ天球儀)
- 117年頃張衡の水力渾天儀
- 725年一行・梁令瓚の水運渾天儀
- 979年張思訓の太平渾儀
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すべてのつながり
技術的な土台2件
これがなければ成り立たなかった技術・知識。
これを土台にしたもの1件
この発明・発見を技術的な前提としているもの。
これを先行例とするもの1件
この発明のあとに、独立して似たものを生んだ例。
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