農業・生命・医学
血縁選択と包括適応度(ハミルトン)
利他行動は血縁者に伝わる自分と同じ遺伝子を増やすなら進化すると示し、rB>C の式にまとめた。社会性昆虫の不妊階級を説明し、社会生物学・進化ゲーム理論・『利己的な遺伝子』の基礎。発表当初は無視された。
働きバチや働きアリのように自分は子を残さず仲間を助ける個体がなぜ進化するのかは、ダーウィン以来の難問だった。ハミルトンは、自然選択が数えるのは個体の子の数ではなく、その個体と同じ遺伝子の写しが次世代にどれだけ残るかだと考え、血縁者の繁殖を助けることも含めた「包括適応度」を定義した。血縁者が自分と同じ遺伝子を持つ確率を r(親子や兄弟で1/2、いとこで1/8)とすると、相手が受ける利益 B に r を掛けた値が自分の払う費用 C を上回れば、利他的な行動は広まる。これがハミルトン則である。さらにハチ目では雄が半数体なので姉妹どうしの r が3/4と高く、娘より妹を育てる方が有利になりうると指摘した。2部からなる論文は長い数式のため当初ほとんど読まれず、1970年代にウィルソンの社会生物学やドーキンスの著作を通じて広く知られた。
- 年
- 1964年
- 人物・組織
- W・D・ハミルトン(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン ゴールトン研究所)
- 場所
- ロンドン
- 地域
- ヨーロッパ
- 分野
- 農業・生命・医学 / 進化・遺伝
- 時代
- 20世紀
200件の発明・発見が土台にある
最も古いもの:打製石器(オルドワン石器)(約290万年前)
27段の系譜をさかのぼれる
ルーツをたどる
直接のつながり
技術的な土台 きっかけ・需要
ルーツをたどる
「技術的な土台」の線だけを古い方へたどったとき、最も長くつながる系譜です。打製石器(オルドワン石器)から27段で血縁選択と包括適応度(ハミルトン)に至ります。
- 約290万年前打製石器(オルドワン石器)
- 約170万年前握斧(ハンドアックス)
- 約30万年前ルヴァロワ技法
- 約5万年前石刃技法
- 約2万年前細石器
- 約1万2千年前鎌
- 前9500年頃農耕(小麦・大麦の栽培)
- 前5000年頃灌漑農業
- 前2000年頃測量幾何学
- 前580年頃演繹的証明の始まり
- 前500年頃ピタゴラスの定理
- 前450年頃無理数の発見
- 前370年頃取り尽くし法
- 前300年頃『原論』(公理的幾何学)
- 前250年頃浮力の原理
- 前250年頃てこ・揚水スクリュー
- 1604年頃落体の法則と実験科学
- 1643年気圧計
- 1650年真空ポンプ
- 1661年元素の概念と気体の法則
- 1774年酸素の発見
- 1789年近代化学(質量保存の法則)
- 1840年農芸化学(無機栄養説)
- 1842年過リン酸石灰(化学肥料)
- 1843年ロザムステッド農業試験場
- 1925年推測統計学
- 1930年進化の総合説(集団遺伝学)
- 1964年血縁選択と包括適応度(ハミルトン)
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技術的な土台2件
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