文明のテックツリー

電気・通信

差動保護(マーツ=プライス方式)

ケーブル両端の電流を比べ、差が出たら内部故障として遮断する自動保護。相互接続した系統で故障区間だけを切り離せるようにした(特許1904年、提案は1903年説あり)。

送電線やケーブルの内部で短絡が起きると、故障点に向かって大きな電流が流れ込み、機器を壊す。単純な過電流継電器では、故障区間の手前で動作が重なり、故障のない区間まで切ってしまうことがあった。マーツとプライスは、保護する区間の両端に変流器を置き、その二次側を補助線で結んで、二つの電流を比べた。正常なら、片方から入った電流がそのままもう片方から出るので差はなく、継電器は動かない。

内部で故障が生じると、入った電流と出た電流に差が現れ、継電器が働いて両端の遮断器を開く。区間の外で起きた故障には反応しないので、保護する範囲を明確に決められる。この考え方は、送電線だけでなく変圧器や発電機の保護にも広く応用され、「区間を電流の出入りで見張る」という保護の基本形になった。

年
1904年
人物・組織
チャールズ・マーツ/バーナード・プライス(ニューカッスル電力供給会社)
場所
ニューカッスル・アポン・タイン
地域
ヨーロッパ
分野
電気・通信 / 電力(発電・送電)
時代
20世紀

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129件の発明・発見が土台にある
最も古いもの:打製石器(オルドワン石器)(約290万年前)

24段の系譜をさかのぼれる
ルーツをたどる

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「技術的な土台」の線だけを古い方へたどったとき、最も長くつながる系譜です。打製石器(オルドワン石器)から24段で差動保護(マーツ=プライス方式)に至ります。

  1. 約290万年前打製石器(オルドワン石器)
  2. 約170万年前握斧(ハンドアックス)
  3. 約30万年前ルヴァロワ技法
  4. 約5万年前石刃技法
  5. 約2万年前細石器
  6. 約1万2千年前鎌
  7. 前9500年頃農耕(小麦・大麦の栽培)
  8. 前5000年頃灌漑農業
  9. 前2000年頃測量幾何学
  10. 前580年頃演繹的証明の始まり
  11. 前500年頃ピタゴラスの定理
  12. 前450年頃無理数の発見
  13. 前370年頃取り尽くし法
  14. 前300年頃『原論』(公理的幾何学)
  15. 前250年頃浮力の原理
  16. 前250年頃てこ・揚水スクリュー
  17. 1604年頃落体の法則と実験科学
  18. 1643年気圧計
  19. 1650年真空ポンプ
  20. 1865年水銀真空ポンプ(スプレンゲル・ポンプ)
  21. 1879年白熱電球
  22. 1880年電力会社(エジソン電灯会社)
  23. 1882年送電網(直流)
  24. 1888年交流送電システム
  25. 1904年差動保護(マーツ=プライス方式)

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