材料・製法
『蚕書』と繰糸車(秦観)
繭を煮て糸を引き出し、綛に巻き取る繰糸車を図解した、現存する最古級の蚕書。糸を往復させる装置で均一な生糸を巻き取る。後の座繰り・器械製糸の系譜の起点。
繭から糸を取るには、繭を煮て糸をほぐし、数本の繭糸を合わせて一本の生糸にする。『蚕書』に描かれた繰糸車は、引き出した糸を、車の回転で綛に巻き取る道具である。巻き取るとき、糸が同じ場所に重なると、糸に残った膠質が乾いて貼りつき、あとでほどけなくなる。そこで糸を左右に往復させる装置を設けて、糸が少しずつずれて巻かれるようにした。
著者の秦観は北宋の詩人として知られ、農書ではなく蚕の飼育と糸取りに絞った専門書を残した点が珍しい。『蚕書』は養蚕と製糸の技術を記した書物として、現存する最古の部類に数えられる。この系統の手回しの繰糸具は、日本の座繰りなどにも通じ、のちの器械製糸へ至る流れの出発点に置かれる。
- 年
- 1090年頃
- 人物・組織
- 秦観
- 場所
- 中国(北宋、揚州・高郵)
- 地域
- 東アジア
- 分野
- 材料・製法 / 繊維・衣類
- 時代
- 中世
15件の発明・発見が土台にある
最も古いもの:打製石器(オルドワン石器)(約290万年前)
7段の系譜をさかのぼれる
ルーツをたどる
直接のつながり
技術的な土台 きっかけ・需要
ルーツをたどる
「技術的な土台」の線だけを古い方へたどったとき、最も長くつながる系譜です。打製石器(オルドワン石器)から7段で『蚕書』と繰糸車(秦観)に至ります。
- 約290万年前打製石器(オルドワン石器)
- 約170万年前握斧(ハンドアックス)
- 約30万年前ルヴァロワ技法
- 約9万年前骨角器
- 約5万年前縫い針
- 前6000年頃織機
- 前2700年頃絹(養蚕)
- 1090年頃『蚕書』と繰糸車(秦観)
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技術的な土台2件
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