制度・経済
工業所有権保護のパリ条約
1873年ウィーン万博で外国出展者の発明保護が問題となり、内外人平等と優先権(最初の出願から一定期間は他国出願を遡らせる)を定めた最初の知的財産条約。同盟・事務局の型はベルヌ条約(1886)に受け継がれた。
各国の特許法は外国人に特許を認めなかったり、国内での実施を義務づけたりしていた。1873年のウィーン万博では、出展すると発明が公開されてオーストリアで特許が取れなくなるとして、アメリカなどの出展者が参加を渋り、急いで臨時の保護法が作られた。この経験から万博に合わせて国際会議が開かれ、1878年のパリ万博での会議を経て、1883年3月20日に11か国が条約に署名した。
条約の柱は二つある。加盟国は外国人に自国民と同じ保護を与えること(内国民待遇)、そしてある国で最初に出願した日から一定期間内に他国へ出願すれば、その出願は最初の日にされたものとして扱うこと(優先権)である。これで発明者は翻訳や手続きの時間を確保できる。ベルンに置かれた事務局は後に世界知的所有権機関(WIPO)となり、優先権の仕組みは特許協力条約(PCT)にも受け継がれている。
- 年
- 1883年
- 人物・組織
- 11か国(パリ外交会議)
- 場所
- パリ
- 地域
- ヨーロッパ
- 分野
- 制度・経済 / 知識・規格・制度
- 時代
- 産業革命期
直接のつながり
技術的な土台 きっかけ・需要
ルーツをたどる
「技術的な土台」の線だけを古い方へたどったとき、最も長くつながる系譜です。打製石器(オルドワン石器)から27段で工業所有権保護のパリ条約に至ります。
- 約290万年前打製石器(オルドワン石器)
- 約170万年前握斧(ハンドアックス)
- 約30万年前ルヴァロワ技法
- 約5万年前石刃技法
- 約2万年前細石器
- 約1万2千年前鎌
- 前9500年頃農耕(小麦・大麦の栽培)
- 前5000年頃灌漑農業
- 前2000年頃測量幾何学
- 前580年頃演繹的証明の始まり
- 前500年頃ピタゴラスの定理
- 前450年頃無理数の発見
- 前370年頃取り尽くし法
- 前300年頃『原論』(公理的幾何学)
- 前250年頃浮力の原理
- 前250年頃てこ・揚水スクリュー
- 1604年頃落体の法則と実験科学
- 1643年気圧計
- 1650年真空ポンプ
- 1661年元素の概念と気体の法則
- 1774年酸素の発見
- 1789年近代化学(質量保存の法則)
- 1800年電気分解
- 1836年ダニエル電池
- 1837年電信
- 1865年国際電信連合
- 1874年万国郵便連合
- 1883年工業所有権保護のパリ条約
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すべてのつながり
技術的な土台3件
これがなければ成り立たなかった技術・知識。
きっかけ・需要1件
直接の部品ではないが、生まれる動機や手本になったもの。
これを土台にしたもの1件
この発明・発見を技術的な前提としているもの。
年代・人物・つながりの誤りに気づいたら この項目の誤りを報告する(1分ほど。項目名は自動で入ります)