光学・物理
リップマン式干渉カラー写真
水銀鏡に接した厚い乳剤に定在波を記録し、色を干渉で再現する。染料を使わない別系統のカラー写真で(1908年ノーベル賞)、デニシュークの反射ホログラムの直接の祖先。
感光乳剤の背後に水銀の鏡を置いて露光すると、入った光と鏡で返る光が重なり、乳剤の中に光の波長ごとの定在波ができる。現像すると、その山の位置に銀の薄い層が波長の約半分の間隔で並ぶ。白色光で見ると各層の反射光が干渉で強め合い、撮影時と同じ色だけが残る。染料も顔料も使わず、層の間隔という構造そのものが色を決めている。
粒子の極めて細かい乳剤と長い露光が必要で、複製もできなかったため普及しなかった。それでも色の再現が原理から正確であることが評価され、リップマンは1908年のノーベル物理学賞を受けた。乳剤の厚みの中に光の干渉を記録する考え方は、のちの反射型ホログラムに引き継がれた。
- 年
- 1891年
- 人物・組織
- ガブリエル・リップマン
- 場所
- パリ
- 地域
- ヨーロッパ
- 分野
- 光学・物理 / 映像・ディスプレイ
- 時代
- 産業革命期
直接のつながり
技術的な土台 きっかけ・需要
ルーツをたどる
「技術的な土台」の線だけを古い方へたどったとき、最も長くつながる系譜です。打製石器(オルドワン石器)から23段でリップマン式干渉カラー写真に至ります。
- 約290万年前打製石器(オルドワン石器)
- 約170万年前握斧(ハンドアックス)
- 約30万年前ルヴァロワ技法
- 約5万年前石刃技法
- 約2万年前細石器
- 約1万2千年前鎌
- 前9500年頃農耕(小麦・大麦の栽培)
- 前5000年頃灌漑農業
- 前2000年頃測量幾何学
- 前580年頃演繹的証明の始まり
- 前500年頃ピタゴラスの定理
- 前450年頃無理数の発見
- 前370年頃取り尽くし法
- 前300年頃『原論』(公理的幾何学)
- 前250年頃浮力の原理
- 前250年頃てこ・揚水スクリュー
- 1604年頃落体の法則と実験科学
- 1643年気圧計
- 1650年真空ポンプ
- 1661年元素の概念と気体の法則
- 1774年酸素の発見
- 1789年近代化学(質量保存の法則)
- 1839年写真
- 1891年リップマン式干渉カラー写真
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すべてのつながり
技術的な土台2件
これがなければ成り立たなかった技術・知識。
これを土台にしたもの1件
この発明・発見を技術的な前提としているもの。
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