文明のテックツリー

電気・通信

EBR-I(原子炉による初発電)

高速増殖炉の試験炉が1951年12月20日に200W電球4個を点灯した。原子力で電気を得た最初の実動で、オブニンスク(1954)の系統送電に先立つ。増殖の実証が本来の目的。

核燃料は、使うほどに新しい燃料も生む。これが増殖である。天然ウランの大部分を占めるウラン238は、そのままでは核分裂しにくいが、高速の中性子を吸うと、核分裂するプルトニウム239に変わる。EBR-Iは、減速材を使わず高速の中性子で反応を保つ炉で、ウランをより有効に使えるかを確かめる実験炉だった。冷却材には、液体のナトリウムとカリウムの合金が使われた。水より熱をよく運ぶので、小さな炉心でも熱を取り出せる。

発電はあくまで熱が取り出せることを示す副産物だった。翌日には建物全体の電力を賄ったと記録されている。1953年ごろには増殖が確認されたとされる。1955年には、試験中の操作ミスで炉心の一部が溶ける事故も起きた。この炉の経験は、のちの高速炉の設計に生かされた。

年
1951年
人物・組織
アルゴンヌ国立研究所/アメリカ原子力委員会
場所
アルコ近郊(アイダホ)
地域
北アメリカ
分野
電気・通信 / 電力(発電・送電)
時代
20世紀

全体図でこの位置を見る全体図で系譜だけを表示する

225件の発明・発見が土台にある
最も古いもの:打製石器(オルドワン石器)(約290万年前)

4件の発明・発見がこれを土台にしている

31段の系譜をさかのぼれる
ルーツをたどる

ルーツをたどる

「技術的な土台」の線だけを古い方へたどったとき、最も長くつながる系譜です。打製石器(オルドワン石器)から31段でEBR-I(原子炉による初発電)に至ります。

  1. 約290万年前打製石器(オルドワン石器)
  2. 約170万年前握斧(ハンドアックス)
  3. 約30万年前ルヴァロワ技法
  4. 約5万年前石刃技法
  5. 約2万年前細石器
  6. 約1万2千年前鎌
  7. 前9500年頃農耕(小麦・大麦の栽培)
  8. 前5000年頃灌漑農業
  9. 前2000年頃測量幾何学
  10. 前580年頃演繹的証明の始まり
  11. 前500年頃ピタゴラスの定理
  12. 前450年頃無理数の発見
  13. 前370年頃取り尽くし法
  14. 前300年頃『原論』(公理的幾何学)
  15. 前250年頃浮力の原理
  16. 前250年頃てこ・揚水スクリュー
  17. 1604年頃落体の法則と実験科学
  18. 1643年気圧計
  19. 1650年真空ポンプ
  20. 1661年元素の概念と気体の法則
  21. 1774年酸素の発見
  22. 1789年近代化学(質量保存の法則)
  23. 1839年写真
  24. 1896年放射能
  25. 1908年ガイガー計数管
  26. 1911年原子核の発見
  27. 1919年陽子の発見(人工核変換)
  28. 1932年中性子の発見
  29. 1934年中性子による人工放射能
  30. 1938年核分裂の発見
  31. 1942年原子炉
  32. 1951年EBR-I(原子炉による初発電)

「EBR-I 原子炉による初発電」をもっと知る本PR

書店のサイトで「EBR-I 原子炉による初発電」の本を検索します。リンクから購入があると、このサイトに紹介料が入ります。

楽天ブックスで探すAmazonで探す

すべてのつながり

技術的な土台2件

これがなければ成り立たなかった技術・知識。

きっかけ・需要1件

直接の部品ではないが、生まれる動機や手本になったもの。

これを土台にしたもの1件

この発明・発見を技術的な前提としているもの。

年代・人物・つながりの誤りに気づいたら この項目の誤りを報告する(1分ほど。項目名は自動で入ります)