材料・製法製品・サービス
アクリル繊維(オーロン)
ポリアクリロニトリルをジメチルホルムアミドに溶かして紡糸した羊毛様繊維。工業化は1950年。炭素繊維の前駆体(進藤昭男 1961)になった。
ポリアクリロニトリルは、熱に強く丈夫な高分子だが、ふつうの溶剤には溶けず、糸にするのが難しかった。デュポンの研究者たちは、ジメチルホルムアミドという溶媒がこれを溶かすことを見つけ、紡糸への道を開いた。ナイロンの成功で培った高分子の研究が、この材料にも生かされた。工業生産が始まるまでには長い開発期間を要し、オーロンの名で売られたのは1950年である。
できた繊維は、軽くてふんわりし、羊毛に似た手ざわりを持つ。セーターや毛布などに広く使われ、虫に食われず洗いやすい点も好まれた。さらに、この繊維を空気中で加熱してから、さらに高温で炭素だけにすると、強くて軽い炭素繊維が得られる。進藤昭男はこの方法を見いだし、現在もアクリル繊維が炭素繊維の主要な原料の一つになっている。
- 年
- 1941年
- 人物・組織
- デュポン(レイ・ハウツほか)
- 場所
- ウィルミントン(デラウェア)
- 地域
- 北アメリカ
- 分野
- 材料・製法 / 繊維・衣類
- 時代
- 20世紀
直接のつながり
技術的な土台 きっかけ・需要
ルーツをたどる
「技術的な土台」の線だけを古い方へたどったとき、最も長くつながる系譜です。打製石器(オルドワン石器)から30段でアクリル繊維(オーロン)に至ります。
- 約290万年前打製石器(オルドワン石器)
- 約170万年前握斧(ハンドアックス)
- 約30万年前ルヴァロワ技法
- 約5万年前石刃技法
- 約2万年前細石器
- 約1万2千年前鎌
- 前9500年頃農耕(小麦・大麦の栽培)
- 前5000年頃灌漑農業
- 前2000年頃測量幾何学
- 前580年頃演繹的証明の始まり
- 前500年頃ピタゴラスの定理
- 前450年頃無理数の発見
- 前370年頃取り尽くし法
- 前300年頃『原論』(公理的幾何学)
- 前250年頃浮力の原理
- 前250年頃てこ・揚水スクリュー
- 1604年頃落体の法則と実験科学
- 1643年気圧計
- 1650年真空ポンプ
- 1661年元素の概念と気体の法則
- 1774年酸素の発見
- 1789年近代化学(質量保存の法則)
- 1803年原子説
- 1811年分子仮説(アボガドロ)
- 1860年気体分子運動論
- 1877年統計力学
- 1900年量子仮説
- 1913年ボーアの原子模型
- 1916年化学結合論
- 1920年高分子の概念
- 1941年アクリル繊維(オーロン)
「アクリル繊維」をもっと知る本PR
書店のサイトで「アクリル繊維」の本を検索します。リンクから購入があると、このサイトに紹介料が入ります。
すべてのつながり
技術的な土台1件
これがなければ成り立たなかった技術・知識。
これを土台にしたもの1件
この発明・発見を技術的な前提としているもの。
年代・人物・つながりの誤りに気づいたら この項目の誤りを報告する(1分ほど。項目名は自動で入ります)